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つれづれなるままに―日本一学歴の高い掃除夫だった不具のブログ―

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GrahamはFrankfaterの夢を見るか? その2

「差別用語」規制と未成年ポルノ規制

「その前に…<表現狩り>ということなら、三原先生の『はみだしっ子』にも狩られた表現がある、ということを確認しておきたいんだけど」
「たとえば? オレ達がレディ・ローズのアパートにいた頃、オレを<ビッコ>呼ばわりした奴等のこととか?」
「そう、その<ビッコ>さ! もともとはそう言ってた筈なのに、愛蔵版や文庫本では<松葉杖>に替えられていただろう?」
 「覚えているとも! あれは不自然な置換えだった! 第一、あれはどうしたって<ビッコ>じゃなけりゃあ、奴等の<品格>が表せネェ!」
「同感!」

「まだあるぜ! おまえ…失踪する直前の最後のパーティで、
『サーニンの靴下<ちんば>だ!』
と大はしゃぎしてただろう?」
「ああ…覚えているよ」
「それが後では…<左右別別>と替えられてしまっていたな?」
「確かに、…ね」
「おかしいじゃねえか! あれは<ちんば>だから、いつものグレアムらしからぬ躁状態が地のまま出てるんだ! <左右別別>にしてしまったら、それが台無しになってしまうだろうが!」

「『ちびくろサンボ』と同じように…出版社側が自主規制したんだろうね、きっと」
「あの絵本はいいサ! とっくに名誉回復して版を重ねているだろう! オレ達の漫画は規制がかけられたままじゃないか! それなのに!」
「それなのに?」
「山口とかいう弁護士が擁護している未成年を性的対象として描いたポルノコミックが規制も受けず大手を振ってのさばっているなんて! おかしいじゃないか!
「ボクもそれが真っ当なセンスだと思うよ、アンジー。けれども…その真っ当なセンスが通らないのが法律の世界なんだ、ということをこの前の裁判で学ばなかった?」
「生憎と! オレはそういう陰険な世界より、『目には目を、歯に歯を』の倫理の方に親愛の情を感じてるんでね!」
『刃には刃を』の間違いじゃない?(笑)」


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